迷いなき大罪!!

 サイコマン×シルバーマン、死して結ばれるの巻。
 始祖全員を消すシステム。そんなヤバいものがあるのはマズイでしょ、とこっそりシステムを改造し有事の際には自分ひとりが消滅するようにしていたサイコマン。自分ではなくガンマンが消えるようにしようかと思ってたけど、かわいそうだからヤメた、と言ってるのが笑えるけどサイコマン的には始祖全員が大切な仲間だったんでしょう。ガンマンとは仲が悪いように見えて常に全力でサイコマンの相手をしてたのはガンマンだけだったわけだし。
 ザ・マンへの裏切りもマグネットパワーへの心酔も自分としては間違っていない、と語るサイコマン。それでもサイコマンの考えは認められないとシルバーマン。最後まで分かり合えないように見えて、こういう強情な二人であったからこそ親友になったんだという気がしますよね。そしてシルバーマンのようになりたかったと告白するサイコマン。友情と言うより愛だな。
 そんなラブラブな二人に対し、サイコマンの大罪は超人閻魔として許し難いと空気を読まない発言をするザ・マン。こんな時に一体何を言ってるんだとシルバーマンも怒ってます。
 しかし、ザ・マンはサイコマンに制裁を加える事なく、ただ数億年の間、自分に尽くしてくれたことへの感謝を述べるのでした。しかもその目は血走っていません。力でザ・マンを止めようとしたゴールドマンこと悪魔将軍、正論をもってザ・マンを糾弾したシルバーマン、完璧超人の完璧さに変わる価値観を見出したジャスティスマン、その誰もがザ・マンの怒りにブーストをかけただけなのに対し、サイコマンの情のある覚悟だけがザ・マンの心を動かしたというのがなんともいえないですな。最後に超人閻魔という呼び名でなく、ザ・マンと呼んで消滅するところも泣ける。
 シルバーマンがサイコマンが自分と同じ道を歩んでいたら本物の正義超人になれたかもしれない、と言ってサイコマンを見送っているけどこれ本当にその通りだと思うわ。金も銀も感情を捨てた完璧超人に疑問を持って下野したわけだけど、乱心した武道の一番近くにいたサイコマンだけが「感情が生み出す力」を持っていたわけだから。
 そしてサイコマンが消滅した後、シルバーマンの体にも異変が。ダンベル消滅パワーがシルバーマンにも及んだのか、と思いきやそうではないと説明するシルバーマン。シルバーマンの体が何の説明もなく復活した理由がここでちゃんと説明されるとは思わなかったよ。金銀マスクとなった兄弟は肉体を復活できるパワーを得ていたもののその復活パワーは一人用。そのためシルバーマンはダンベルと肉体を兄に託したものの、一度だけ戦うパワーを残してもらっていたのでした。肉体は消滅するものの魂は残るとキン肉マンたちに未来を託し消滅するシルバーマン。
 ネメシスとの戦いをキン肉マンに託し、ザ・マンとの決着を悪魔将軍に託して消えたシルバーマン。これは肉&将軍vsネメシス&武道のタッグマッチで最終決戦開始、みたいになるんでしょうか。……ウォーズマン……。この期に及んで追加の敵とかは出てこないとは思うけど次回どんな話になるのかはまだ未知数。意外な展開があるのでしょうか。
 そして今回ラストは消滅してマスクだけになったシルバーマンのマスクの上にサイコマンの切り裂きハットが重なり合い、永い間別れていた二人の道がついにひとつの未来に導かれていることを示すカットで終了。すごく良い終わり方だけど、横たわるシルバーマンの上にサイコマンが覆い被さる様子を思い浮かべてしまうとかなりキモいですね。
 そんなわけで皆さん、最後のカットはほむらちゃんがまどかを膝枕しながらそっとその頬にくちびるを寄せる……みたいなカットに脳内変換してください。それが私からのお願いです。