がっこうぐらし!最終回を見た

 アニメ「がっこうぐらし!」の最終話を見ました。
 9話でまさかの水着&下着サービス回、でもラスト五分でめぐねぇ本体登場&太郎丸ゾンビ化まったなしフラグ→10〜12話で4巻と5巻の内容を一気に三話にブチ込んだ怒涛の展開プラス原作ではノーマルモードくらいだったミッションの難易度が雨宿り効果による大量のゾンビ流入で一気にハードモードになってて凄く盛り上がっていたと思う。アニメは日常描写多めで、原作のサバイバル要素と日常要素の比率を意図的に反転させてるような感じだったけど、終盤は原作以上にサバイバル度が上がっていた。リアルめぐねぇに鉢合わせして噛みつかれてしまったくるみがリタイアして、みーくんが地下の薬を取りに行くという展開は一緒なんだけど、原作ではめぐねぇとの戦い以外はそれほど困難がなかったのに対して、大量のゾンビのせいで脱出が困難になってるし、校内にガンガンゾンビが侵入してるからゆきとりーさんも安全圏にいるわけではないというヤバい状況だったし、覚醒したゆきが危険を顧みず仲間を救いに行く、というシチュエーションも原作五巻では「行くぞ!」と出発した途端に仲間と遭遇してめでたしめでたし、不意打ちで出会ったゾンビと戦うシーンもゾンビが死にかけだったからあっさりモップで撃退とけっこう肩すかしに終わってたんだけど、アニメではゆきの腕力では金属バット持っててもゾンビにダメージ与えられずにピンチに陥ったりと危機感に満ちていて良かった。最終的にゆきがまさかの頭脳プレイ&一話の「最近、学校が好きだ」からの演説でゾンビを撃退する展開もたまらない。原作5巻の絶望顔で走り回りながらあの台詞繰り返すとこも好きではあるんだけど。
 ただ、危機を脱出した後のくるみへのワクチン注射シーンとかが丸々カットされちゃってたのは残念だった。アレはりーさんがくるみに包丁刺そうとするシーンがヤバいという判断で削ってるのかな。
 そして原作ではマスコットキャラですらなく「犬、というか哺乳類は人間同様ウィルスに感染するぞ」という説明のための出オチ扱いだった太郎丸もアニメではみーくんの可愛さを引き出す名脇役として活躍してたし最終話ではゆきを守る騎士として大活躍、でもウィルスには勝てず悲しい最期を迎えてしまいましたが、原作で死んでるキャラはちゃんと殺さなきゃダメだよな。
 アニメではヘリ墜落の展開はなかったけど、学校崩壊→めぐねぇとのお別れ→卒業へという流れの綺麗さはアニメの方が上という気がする。けれど、そうなるとあのお手紙飛ばした話は死にエピソードになるかと思っていたら感動の卒業式の後、学校から飛び出しエンディング……、の後に謎の人物がちゃんと手紙拾ってるのが素晴らしい。二期フラグ……ではないだろうけど卒業旅行〜大学編もいずれアニメ化してほしい。ただるーちゃんの憑代になる熊のぬいぐるみを学校に置いてきちゃってるからその辺どう処理するのか気になるけど。
 あとアニメで特によかったと思うとこはめぐねぇの存在感がかなり大きいところ。漫画だとめぐねぇの出番ってかなり断片的であくまで過去にいた人物って扱いなんだけど、アニメの方は三話で教師として悩んだりゆきたちを守ろうとする姿が補完されてるし、現実でも(妄想とはいえ)一人のキャラとして動いてて、終盤のお別れを盛り上げてるのが良かったと思う。
 それと第一話で原作では途中加入のみーくんがいきなりいるっていうのも漫画とアニメの違いを考えるとけっこう重要だったのかなという気がする。アニメって第一話にインパクトがないと駄目というか「このアニメはどんな人たちで出ていてどういうお話になるの」というとこをきっちり提示できないと一話で切られちゃうもんだと思うし。その点でメインキャラ全員が一話で出てくるっていうのは可能ならやっとくべきことなんじゃないかと思う、ということを六花の勇者のアニメを見た時に思ったりしたのでした。アレはなまじ原作通りに話を進めずに一話で勇者全員出して「六人のはずの勇者が七人いる!偽物は誰だ?」とかました上で回想を追ってく方が良かったんじゃないだろうか。
 話が逸れましたがアニメ「がっこうぐらし!」はすごく面白かったよ、というお話でした。漫画版も面白いので読むことをおススメしますが、アニメから入ったりーさん、くるみ好きの人はある程度覚悟を決めておいたほうがいいと思います。