実写の話

 実写版あの花ドラマを見ました。
 さすがに二時間ちょっとの時間では尺が足りな過ぎて思いっきりダイジェストになってたけど、キャスティングで特にイメージ崩したキャラはいないし変にオリジナルの話をいじってたわけでもないしさほど悪くない実写化だったような気が。というかあの花って実写でやりそうな話をあえて萌え絵のアニメでやったような作品だと感じてたから、ファンの人も案外実写化には寛容なんじゃないかと思ってあちこちの感想を見てみたら全然そんなことはなかった。まあ私はアニメ本放送ちゃんと見てないで友達の家で半ば強制的に全話ぶっ通しで見せられたという視聴の仕方をしててさほど思い入れがないから他人事として言えるんだけど。
 で、原作でインパクトがあったシーンといえばやはりゆきあつ女装バレなんだけど、ドラマでもトッキュウレッドが無駄に熱演してて笑った。あのシーンはネタとして語られがちだけど、ドラマの中でゆきあつがどういうキャラなのか、というのはあのシーン見るだけで大体伝わるというのがスゴイと改めて思った。ドラマはとにかく尺が足りなくてじんたんとあなるの距離の変化は描かれないし、つるこも歪んだ部分は描かれないで普通にいい子になってたけど、ゆきあつはあのシーンだけで一番闇が深いのはこいつなんや……と初見組でも理解できる。
 なんというかゆきあつって普通にモテるんだろうし女の子と付き合う度にあのワンピース着せるみたいなことも出来たと思うんですよ。
 つるこにあのワンピース着せて事に及ぼうとした時に「どうしてつるこなのにあそこがめんまみたいにつるつるじゃないんだよ!」ってキレるなんてこともあり得たと思うんですよ。
 けれどそういうことはせずにめんまへの想いを自分一人で抱え込んで女装癖に走るってとこがゆきあつのゆきあつたる所以なんだろうし、こんな展開深夜アニメじゃなくてお茶の間向けドラマでやるのはやはりどうかと思いました。
 あと小日向文世演じたじんたんパパは良かったと思うけど、原作の知識まったくなしで見てたらたぶん俺は「コイツが実はめんまを殺した犯人なんじゃ(動機はめんまが何気なくじんたんママについて触れたことが逆鱗に触れた)」と思いながら見てたような気がする。というかあの花アニメ見た時に友達に「誰がめんまを殺した犯人なの?」って聞いたらすごい怪訝な顔されたんけど皆さんはそういうこと思いませんでしたか。