キン肉族を捨てた男!!

 今週も丸々ネメシス過去回想の巻。
 キン肉王家に生まれ優秀な超人に成長したネメシス。しかし長男がいる以上、優秀すぎるネメシスの存在は逆に危険ということでその存在は「なかったこと」にされネメシス自身も幽閉された……、そしてネメシスの兄の名は肉のカーテンで有名なタツノリだったという事情が前回明かされたが、今回はネメシスはタツノリ自身の人格は認めていたと語るところからスタート。
 キン肉星の元老院の決定でネメシスの処刑が決まったことを伝えるタツノリ。自分の力のなさを嘆くタツノリだったが、ネメシスはタツノリが弟の命を救う(脱獄を促す)ために処刑の法を伝えたことに気付いていた。良き王であるタツノリに涙を流させるキン肉族こそ滅ぶべき存在と、ネメシスは怒りを露わにした。だが、タツノリはそんなネメシスをたしなめ「慈悲の心」を忘れるなと説きキン肉族の力の源は「慈悲の心」にあると主張、ネメシスの弱点は慈悲の心が欠けていることだと告げた。しかしネメシスは自分に慈悲はないと呟き、タツノリもネメシスに永遠の別れを告げるのだった、というところで過去回想はいったん終了。
 ネメシスの立場からするとキン肉族の権力者たちに慈悲の心なんぞ持てねーよ、というのは当然、しかし無量大数軍との戦いにおいて唯一対戦相手を死に追い込まなかったスグルとピーカブーの試合後のやりとりを振り返るとキン肉族の力の源泉は慈悲の心、というのは確かにうなずけるところ。キン肉族の先祖は虐殺王だけど。虐殺王が慈悲の心に目覚めた経緯とかもいずれ明かされるんでしょうか。
 そして脱獄に成功したネメシスは半ばヤケクソで「聖なる完璧の山」を目指し変な炎に焼かれることもなく無事に超人墓場に辿り着く。そして巨大な城の門を開けた先にいた男、それは完璧超人始祖参式ミラージュマンだった。完璧超人となるためミラージュマンとの戦いという試練に挑むネメシス。強大な敵ミラージュマンに対し劣勢のネメシス。しかし防戦一方のネメシスが使うガード法を見てミラージュマンはかつての同志シルバーマンの影を見るのだった、というところで今回は終了。
 悪魔将軍にあっさり負けたミラージュマンだったけど、こういう形で出てくるとなんか燃えるものがある。噛ませ犬として登場したけど実力はしっかりあったんだよ的なフォローがあるのは嬉しい。ちゃんと門番やってたんだなーと思う一方で、門番役で格下としか戦わないから進化止まっちゃったんだなーという気の毒さを感じてしまう。
 次回もおそらくほぼ丸々回想になるだろうけどさすがに三回で回想は終わるだろう、というか終わってほしい。内容が面白ければ回想であってもかなり話数をかけてもいいとは思うんだけど、敵方の過去編って長くなると収集つかなくなりそうで不安になってくる。今ウルトラジャンプでやってるピースメーカーって漫画もラスボスの過去編を延々やってるんだけど、ただでさえ最強の敵だった奴が過去エピソードであれこれ伝説を追加されてくとこいつもう倒せないんじゃないの、って思えてくるし。