バッファローマンの”ウソ”!!

 バッファローマンがついている「ウソ」とは一体何なのか?そんなヒキで終わった前回でしたが、冒頭「手抜きをするな、芝居してるんじゃねーコノヤロー」と怒るガンマン。そんなわけでバッファローマンのついていた嘘とは潜在パワー、すなわち「火事場のクソ力」絡みのものだと判明しました。バッファローマンがハゲを隠していたことではありませんでしたね……。というかあのシーンはあくまで禊として頭を丸めたという話なのに何故か読者的には唐突にハゲをカムアウトしたという印象ばかりが強く焼き付いてしまったという悲劇。漫画においては作者が意図してないものが変に印象に残ってしまうというのは割とあるのかもしれないけど。ぱっと思いつく例だと得能正太郎「NEW GAME!」の「がんばるぞい」とか。あれって実際の漫画で見ると本当に次の展開のための前振りでしかないのに、何故かあの一コマだけがステマのごとく流行るという珍現象が起きてしまったという喜劇。私もネットでアレに関する記事を見てNEWGAME!は読んでみたみたんだけど、初読で読み終えたときには「あれ、がんばるぞい」ってどこで言ってたんだろうともう一回読んでやっと気付いたような感じだった。というか、あのコマがある話って百合カップルが下半身下着姿で絡み合ってるところを目撃されるってとこがポイントなんで、普通は百合カップルのケツに目がいって「がんばるぞい」はスルーするとこのような気が。「がんばるぞい」をプッシュした人はたぶんホモだと思う。
 一方、サイフォンリング四階で戦うサイコマンはガンマンがバッファローマンの潜在パワーに気付いたことでサイコマンが「ようやく気づきましたか」と悪い顔で喜んでましたが、パワーを引き出した上できっちり潰してね、と言ってる辺りサイコマンが火事場のクソ力をどう扱う気なのか見えないのが不気味。ちなみに対戦相手のブロッケンJrはサイコマンにいいようにあしらわれてましたが、ちゃんとがんばリベンジできるのか心配なところ。試合中にシルバーマン乱入するんでは、と現時点から言われてるけど、最後までちゃんと戦ってほしい。
 ウソツキ呼ばわりされたバッファローマンはガンマンに襲いかかるもあっさりと返り討ちに。ガンマンは怒って悪魔将軍にコイツがウソをついているのに気付いてんだろ、と煽り、サンシャインが将軍様に「ヤツは一体何を?」と聞くもののサンシャインは無視されました。椅子はナシだわ質問はスルーされるわ、と置物のような扱いのサンシャイン。この人今シリーズでこれから見せ場あるんでしょうか。それに対して我らがウォーズマンバッファローマンのウソについてスグルが自分から気付くように解説。正義超人の新リーダーとしての貫録を見せてくれました。そしてキン肉マンも悪魔としての義理に縛られ潜在パワーを引き出せないバッファローマンに対して「お前が一番怖かったのはフェアに戦いすべてを曝け出した三分間だった」と激白し正義や悪魔に拘るなと激励。主人公も過去エピソードに絡めて主人公らしい熱い台詞を吐いてくれた!
 でも今回のMVPはウォーズでもスグルでもなかった。
バッファローマンよ、お前は一体なんのために我が下に戻ってきたのだ。私にただ傅くためか?ならすぐに死んで失せろ」
 そう、今回一番オイシイところをさらっていったのは悪魔将軍様。死んで失せろとツンをかました後で、バッファローマンを呼び戻したのは完璧超人殲滅の切り札になると思ったからだと告白し、シルバーマンの流れを引くキン肉マンより先に神をも超える力を手に入れろ、と檄を飛ばす物凄いデレっぷり。なんというかもう俺の後継者はお前だ、と言わんばかりの激励ぶりですが、こうなると魔界のプリンスさんの立場まったくないですよね。アシュラマンジャスティスマン戦であんまりな負け方したからあの時点で立場ないと言われたら返す言葉はないんだけど。
 そんなわけで今回はキン肉マンたち正義超人の激励でバッファローマンが正悪のわだかまりを捨てるかと思いきや、将軍様の激がすべてを持っていったというオチに。38巻からのvs完璧超人編は悪魔超人たちにもの凄くスポットが当たってるシリーズだけど今回はそれが極まったようなところがある。バッファローマンは現時点で正悪連合軍側で最高の超人強度の持ち主になっちゃいそうだし、事実上の主人公みたいな扱いになってきてる。正義と悪の狭間に悩むバッファローマンを悪魔の信条から激励する悪魔将軍の大物っぷりも際立っていた。そして体格の巨大さで将軍様を引き立てるサンシャイン。今回外野組が皆おいしいところがあったのに将軍様にスルーされただけで終わったサンシャインを当ブログは応援しています。