リオン

とうとうスティール・ボール・ランが完結したのでブログを更新します。感想としては正直やっと終わったのかという思いが強い。連載自体も週刊少年ジャンプで毎週31ページの不定期連載の後、ちょっとまたジャンプに載った後ウルトラジャンプに移籍と紆余曲折してやきもちしたし、後半は大統領とのバトルが長すぎて読んでて疲れた。期間にして二年、単行本全二十四巻のうち三分の一くらいが大統領とのバトルというのはさすがに分量的に無茶すぎる。
しかも最近ようやく決着がついたと思ったら、第9ステージもザ・ワールド持ちのディオ様が出てきたものの事実上大統領とのバトル延長戦みたいなものだった。この漫画はある意味大統領が主役といっても過言ではない。前回とか死んだ大統領が仲間の力を借りてジョニィに勝利してしまうというどっちが主人公なんだよ、って展開だったし。
大統領が授けた策によってジョニィはディオに完敗、まさかの悪役サイドの完全勝利でシリーズ終了かと思われたものの今回の最終回ではギリギリ主人公サイドの勝利で終わっていたので安心しました。しかし四部以降主人公がいいとこまでは頑張るけど、美味しいところは脇キャラが持っていってしまうというのはもうジョジョの伝統になっているのだろうか。
第四部では吉良にトドメを刺すのは康一&承太郎だし、第五部はジョルノがディアボロに圧勝するもののエピローグの主役はブチャラティ、第六部ではジョリーンは死に、その遺志を継いだエンポリオがプッチを倒したわけですが、第七部ではジョニィは完全敗北し、実は別行動で頑張ってたルーシーがディオを倒し、スティール氏がジョニィを救出するというオチでした。主人公立場ナシ。シュガーマウンテンが言ってた「全てを敢えて差し出した者が最後には真の全てを得る」という台詞は一体なんだったんだよ!と言いたくなるオチではあるけど、本当の意味で真に全てを差し出した、というか差し出しざるを得なかったのはルーシー一人だったのかな、という気もしなくはない。
主人公であるジョニィとジャイロはとにかく迷いが多い上、誇りだとか人生の意味だとかに拘り続けていたし、大統領は国を守るためなら迷うことなく他のすべてを犠牲にする覚悟を持ってはいたけど国を捧げることができない以上遺体所有者の資格はなかったと思われる。ルーシーは特殊能力を持たない普通の女の子で、貞操も生命も幸福も愛する夫の命も全部奪われそうになったにも拘わらず最後まで油断することなく頑張ったし、知恵も女の武器も利用できるものは何でも使った。レズ女に顔面騎乗もしたし、死体の生首を切り取ったりもして、ただひたすらに幸福だけを求めた。だからこそルーシーが遺体所有者(多分)になったというオチになったんだと思います。
あとレースの結末とかジャイロの故国関連のフォローはちょっとあっさりしすぎ。レースの結末に関しては着順に金賭けてる奴も一杯いただろうし暴動とか起こらなかったんだろうか。マルコ少年の末路も適当すぎて悲しい。
 そして来月からは間髪入れず第8部が開始。タイトルは「ジョジョリオン」。すごいタイトルだけど舞台が杜王町ということと主人公らしき水兵スタイルのスキッ歯の男(背後にスタンドあり)が描かれたカット一枚しか情報は明かされていません。杜王町が舞台ということで四部キャラの再登場に期待するけど「ジョジョリオン」というタイトルの意味も相当気になる。わざわざジョジョってつける以上重要な意味があるのだろう。歴代のジョジョ杜王町に集結とかそういうことなんだろうか。