さらばシンケンジャー

シンケンジャーは大きなサプライズはないものの余韻の残る良い最終回だった。
 巨大戦の前にドウコクにとどめをさしたのが赤でなく青の人だったのはちょっと意外ではあったけど。ドウコク戦は封印のキズへの集中攻撃という策はあったものの基本的には力づく戦法だったのにはびっくり。最初のディスクではあっさり返り討ちにあったものの彦馬さんのナナシとの大立ち回りによるシンケンジャー復活。姫そして丹波の託したディスクによるダブル大斬刀、そしてブルーのとどめの一撃。巨大戦ではンケンハオーからシンケンオーに戻るまでのダメージを負いながらの特攻と本当に力技しか使わなかったのは凄い。
 エピローグ自体はあっさりとしてたけど一年間かけて描いてきた登場人物のキャラや確かな人間関係を感じさせるしんみりとしたラストだった。ちゃんとシンケンジャーたちのキャラが描けてないとこういうラストにはできないよなあ。それぞれのキャラが帰るべき日常についても今までの話できっちりと描かれていたし。別れがあってもまたいつか戻ってこれそうなラストというか骨のシタリもしぶとく生きていそうだしというか、続編のVシネマがあるらしい。
 また今回はスーツ着用の戦闘より侍たちの生身の戦闘アクションがメインだったけど、これは戦隊の最終回で中の人をやってる俳優がスーツアクターの代わりにスーツ着用で戦うという伝統に代わる演出なんだろうか。去年のゴーオンジャーはスーツ着用でキャスト顔出しだったけど、今年は顔出しを更に推し進めたのか。

 一方仮面ライダーダブルは警察のドーパント対策課にジャスミン登場の巻。いやジャスミンじゃなくて九条綾という女刑事なんだけどね。有能な人って設定だけどジャパニーズ英語ですべてが台無しな気が。九条さんに惚れてしまったナマクラさんは頑張るも殴られたり気絶したりと酷い扱い。でも「復讐は間違ってる」とまっすぐな部分が次回ドーパントになった九条さんの心を動かすことになるの…かな?
 今週はすごく強いミックさんの活躍も凄かったけど、真倉に対するフィリップの言動がいちいち面白かった。真倉の動機を「興味深い」と言いつつ、聞いてみたら「くだらない」とてのひら返し、照井に殴られた真倉に「正論は時に暴論よりも相手を怒らせる」と見も蓋もないフォロー、と変人キャラの側面が出ていて良かった。