長いお別れ

 霧彦さん完全に死んでしまいましたね。生死をぼかすとかでなく、灰になって消滅という生き返りようのない演出だし、中の人もオールアップと復活の可能性はまずゼロ。前半の敵組織の代表的なキャラとして引っ張ってきただけにここで消えちゃうのは残念だけど、これだけの最期を用意されたら潔く見送るしかない。
 霧彦さんはファングジョーカーの戦いでナスカメモリの副作用があらわれ一時休戦。翔太郎たちは茜を保護し、霧彦さんは子供にメモリを渡した人間を探すため園咲家へ。そこで霧彦はミュージアムの真の姿を知ることに。琉兵衛はガイアメモリの流通は人類の進化のための実験と割り切り、子供も実験の道具と割り切っていたのでした。そして霧彦さんもナスカメモリの謎を探るための実験台に過ぎなかったのです。琉兵衛は今まで人間臭い面が前面に出ていたけど今回で悪の黒幕としての顔が現れることに。選民思想持ちのマッドサイエンティストという感じのキャラですな。
 ミュージアムの真の顔を知った霧彦は逃亡。しかし霧彦の前には宿命のライバルミックさんが。ミックさんにボコられる霧彦を助けたのはなんと若菜姫。君には嫌われていると思っていたよ、と言いつつもミュージアムの闇から若菜を遠ざけようとする霧彦はカッコいいとしか言いようがない。そしてフィリップの言葉で本当の自分を取り戻した若菜の言葉が霧彦にダブルとの共闘を決意させることに。
 バードメモリの力に呑まれ暴走する茜。彼女の命を気遣い思うように戦えないダブルの前に現れたナスカの助力によりバードメモリのブレイクは成功。そして霧彦はふうとくんキーホルダーと風との平和を翔太郎に託し去っていくのでした。
 そして霧彦さんは嫁の冴子に「一緒に街を出よう」と告げるという最悪の行動に出てしまいます。バードメモリを茜に渡してたのは冴子と知っていたのかは不明ですが、知っていたのなら落とし前をつけるための死を覚悟しての行動だったんだろうなあ。霧彦の言葉に冴子が心を動かされることはなく利用価値がなくなった霧彦は容赦なく殺されてしまいました。冴子が霧彦を愛しているのか?というのはダブル視聴者にとっての謎でしたが、結局冴子にとって霧彦は利用価値の高い実験動物程度の存在だったというのは救いがなさ過ぎる。終盤で霧彦を思い出す、みたいなこともないと思うし。冴子は冴子で屈折したファザコンで父親に認められたいのに結局父親に見限られて死ぬ、みたいな最期が待ってるだろうけど。
 そして風都の風となって霧彦さんが退場したのと入れ替わりで現れたのは風都の風を嫌う男。2号ライダーアクセルはかなりかっこ悪いんだけど見てればすぐ慣れるんだろうか。