お前の頼みは聞く。そういうもんだろ。

 少し遅れましたが今週のディケイド感想。響鬼編完結編であります。
 牛鬼に対して電王アックスフォームで対抗するディケイドですが、電王のカードが役に立つ筈もなく歯が立ちません。牛鬼を前にしてもいがみ合う師匠を見てトドロキとアキラは轟鬼、そしてディケイドオリジナルの天鬼に変身。アスム、アキラ、トドロキの三人は流派を超え共闘することを決意。アキラとトドロキはイブキ、ザンキから師匠の座を譲り受けるのですが、ザンキさんに抱きつくトドロキのホモ臭さが原作まんまでポイント高かったです。
 一方アスムだけは師匠ヒビキから鬼を引き継がなければ変身できません。しかしヒビキは鬼の力に心を奪われ牛鬼となっており、自分と同じ道をアスムに歩かせることをためらいますが、それでも大樹に変身音叉を渡し、アスムが正しい心で鬼を受け継ぐことを信じ、自分を倒すことを望むのでした。
 しかし大樹はアスムに対しては心を許すヒビキの隙をつきお宝の巻物を奪取。しかもヒビキはアスムの前で牛鬼に変身してしまいます。この辺のシーンは悲壮ではあるんだけどヒビキの台詞がすごい説明的だったんでちょっと笑った。
 アスムは大樹からヒビキの思いを受け継ぎ響鬼に変身。前回も大樹はいい人っぽいキャラになってましたが、今回は音撃道の宝の真の意味を悟ったうえ、士のポジションや決め台詞まで奪い取ってます。今週は実はディエンド祭りでもあったのですな。
 牛鬼の苦悶の表情の中に一瞬浮かぶヒビキの穏やかな顔。猛火怒涛の型で響鬼は牛鬼を爆散させました。が、そこに昭和特撮の悪の幹部並みのテンションで叫びつつ、バケガニに乗って鳴滝さん登場。王蛇さんはいないけど岩壊すためだけに出てきたんですか。
 巨大な敵の前に轟鬼、天鬼も参戦、ディケイドはファイナルフォームライドで響鬼をアカネタカに変形させバケガニを攻撃。そして響鬼はオンゲキコに変形。今週最大の見せ場、斬鬼威吹鬼、ディエンドもが参加した大音撃セッションがはじまります。大人数のライダーが集まりちゃんと演奏になった音撃を見せるという原作ファン感動のクライマックスの末、戦闘は終了。素晴らしいシーンではありましたがメインの響鬼が太鼓に化けてドンドコ叩かれてるだけっていうのは冷静に考えるとちょっとひどいよね。
 全体として見ると物語の作りとかテーマに関しては後期響鬼のテイストが強かったものの、オリジナルキャストの出演、前期に見られた文字演出の多用、そしてクライマックスの音撃セッションと前期ファンの方でも楽しく見られる内容だったのではないでしょうか。
 ディケイドの一編としてもライバルライダーディエンドの新たな一面を描いており、結果として響鬼編は九つの世界の中でもかなり面白いエピソードになったのでないでしょうか。
 そして次回からは新展開、キバの渡が案内役として出たのと対になるかのように音也登場、そして脚本は世界の破壊者井上敏樹大先生が登板であります!

 あと今年もビーケーワン怪談大賞がはじまりました。まだ何も考えてないけどできれば私も投稿したいと思っております。今年は読むほうもこつこつ読んでいきたいけど7月に入ると作品数増えて挫折するんだよな……。
 怪談大賞の開催に合わせて(?)もうすぐ出る文庫『てのひら怪談 己丑』は皆様ビーケーワンで買うことをおすすめします。