ORESANJOU

今週のディケイドはカブト編突入。オリジナル世界を旅した電王、ザンキさんやあきらなど一部オリジナルキャストが登場する響鬼に挟まれて印象薄くなりそうだな、とか思ってたら予想に反して凄く面白い回でしたよ。
 士たちが訪れたのはワームとゼクトが戦いを繰り広げているオリジナルを踏襲した世界でありながら、カブトはクロックアップ機能が暴走している世界。人間に化けられるワームが速攻で士に化けるというのはお約束ですが、本物の士とワームを見分けたのは夏海の光家秘伝「笑いのツボ」。3話くらいで『なかったこと』」にされるネタ特技かと思っていたら回を追うごとに実用性が上がっていくのが恐ろしい。
 カブトの世界のゼクトにはザビー、ガタックがいましたがザビー装着者の名前が弟切ソウというのには笑った。確かに原作では弟切り捨ててましたけど。原作でのひよりにあたりそうな少女マユとか原作では出てこなかったおばあちゃんも登場しますが、原作とは違って庶民派のイメージです。マユには兄がいてその兄はカブトに殺されたということなんですが、それを鵜呑みにする視聴者はいません。しかし……。
 今回はクロックアップで高速移動するライダーやワームが登場するということでそれに対してディケイドたちがどう対抗するのか?というのが注目の的。ファイズのアクセルフォームとクロックアップの対決は誰もが予想しましたが、それ以外でもクウガのペガサスフォームの超感覚で超スピードに対抗、と反則気味な能力にどうやって対抗するか?という面白さがによって戦闘シーンが充実しておりました。東映公式によるとクロックアップへの対抗策は来週も出てくるようなのでこの辺は楽しみです。キバだと追尾弾を使えるバッシャー、索敵能力を持ち敵の動きを止められるドッガが対抗できそうなので登場させて売れ残った玩具の売行きに加勢してほしいところ。ガルルさんはそっとしておいてください。
 一方、先週登場した電王のタロス軍団のカードも登場しましたが、どのタロスの効果も名乗りをあげるだけという格闘ゲームの挑発コマンドみたいにクソの役にも立たないカードばかりでした。リュウタロスの「答えは聞いてない」でゼクトルーパーが「何か質問したか?」とマジボケしたり、オチがキンタロスの「泣けるで」だったりと電王の立ち位置にふさわしいアホなコントが素晴らしい。
 そして終盤、カブトの攻撃を喰らい変身解除したザビー。その中の人を見てマユが「お兄ちゃん!」と叫んだところでヒキ。
 カブト=お兄ちゃん、と思い込んでいただけにこの展開は意外。普通に考えるとザビーの中の人=偽お兄ちゃん(ワーム)、カブト=真お兄ちゃん(人間)ですが、原作で「人間の記憶・感情を引き継いだワーム」がガンガン出てきたカブトだけに一筋縄ではいかなそうです。女の子のマユっていう名前も『繭』であからさまにワームっぽいしザビーの中の『弟切』という姓も深読みすると怪しく思えてきますね。