届いた

palospecial2009-03-26

 本日、ビーケーワンで注文した東雅夫「怪談文芸ハンドブック」が届きました。
 まだ第一部の「怪談をめぐる七つのQ&A」をざっと読んだだけですが、それだけ読んだだけでも、とりあえず買って得したというか、怪談について色々考えていたり、怪談を書こうとかしてる人ならば必読の一冊なんじゃないかという気がしますよ。
 特にQ3「ホラーと怪談の違いは?」は二つを分けるポイントだけでなくホラーだの怪奇だの恐怖だといったジャンル名称の混乱についても分かりやすく解説されており目からウロコが落ちました。Q4「なぜ今、ホラーでなく怪談なのか?」は怪談にこだわらずホラーを書こうとしている人も自分の書くジャンルの足元を確認する上で目を通すべきだと思います。Q5「創作怪談と実話怪談」では創作と実話の関係について判り易く書かれてますが、コレ読んでも納得できないとか文句をいう人はいるとは思います。そういう人は怪談が「なぜ自分にとって『実話』じゃなきゃいけないのか」をまず考えてみるべきでしょう。Q6「長い怪談と短い怪談」に関しては参考にはなったけど長篇怪談の話については近年のホラー状況語り→ホラージャパネスク論のコンボで巧く丸め込まれたような気がしなくもない。
 ブックガイドの第二部に入る前だというのにけっこう色々な本が紹介されてましたが、江戸川乱歩の「怪談入門」、松本清張推理小説の文章」といったエッセイは読んでみようと思う。角川ホラー文庫「火星の運河」は新刊だと手に入らないっぽいけど。